井の中のゲーム好きなカエル

へっぽこな1ゲーマーが、いろいろなゲームを紹介します。

ゲーム紹介その1 マジカルバケーション

最初にご紹介するゲームは、2001年にゲームボーイアドバンス用ソフトとして任天堂から発売された、「マジカルバケーション」です。開発はブラウニーブラウン(現ブラウニーズ)が担当していました。このゲームのジャンル名は「コミュニケーションRPG」で、その名の通り人と人とのコミュニケーションに焦点を当てた、ちょっと面白いシステムがあります。主人公や仲間となるキャラクターは、全員魔法使いの少年少女です。魔法を武器に様々な世界を冒険する王道RPG、というところですね。このゲームは私が初めて買ったゲームで、ここからしばらくRPGにドハマりしていました。2015年の8月からWiiUバーチャルコンソールで配信されているので、今でも遊ぶことができます。

以下、筆者による簡単なあらすじの説明と、レビューを行いたいと思います。

 

あらすじ

魔法学校に通う主人公たちは、臨海学校でとある海岸へ行くこととなる。しかし、楽しい臨海学校の最中、謎の化け物の群れが突如として現れる。化け物たちによって、クラスメートたちはそれぞれ別の世界へと連れ去られてしまう。主人公は散り散りになったクラスメートたちを探し出し、全員で元の世界に帰るための冒険に出る。

 

レビュー

可愛らしく、暖かみのあるグラフィックが特徴的なゲームです。私はパッケージのかわいらしいイラストを見て、思わず衝動買いしてしまいました。ファンタジックな世界観と、異世界を又に掛ける壮大なストーリーはボリュームたっぷり。使用できる魔法はキャラクターごとに属性が異なっており、隠し属性も含めると16種類もあります。仲間キャラクターは、熱血少年やおっとり少女、古代ロボットなど全員個性的です。そして、ストーリーにおいてそれぞれのキャラクターにちゃんと見せ場が存在します。キャラクターの使用する魔法は「火」など定番な属性もあれば、「虫」や「音」など他のRPGでは見られないような一風変わったものもあります。キャラクターのステータスとしてのレベルとは別に、「魔法レベル」というものが用意されています。魔法レベルは、魔法を使用すればするほど上がっていき、その威力も増していきます。最終魔法の派手な演出は圧巻です。

 可愛らしく美しいグラフィックとは裏腹に、ストーリー上で起こるイベントは悲劇的な状況に直面することが多いです。主人公たちは色々な人たちとの出会いや敵との戦いを通じて次第に成長していきます。その中には、親しい友人との別れや、主人公たちが絶体絶命の危機に陥るといった状況もあるので、ハラハラしたり感傷的になったりする場面も多々ありました。ゲームプレイ当時の私は小学生だったので、なかなかきつかった思い出があります。そのため、このゲームをプレイし始めた時はイラストと内容とののギャップに驚くのではないでしょうか。展開が悲劇的になる多いですが、その中で徐々に集まっていくクラスメートたちとの交流でふっと心を和ませてきます。クラスメートたちの人間関係はなんだかリアルで、成長していく彼らの関係の変化にも注目です。ストーリーは長めでやりごたえ十分。クリア時間は、最終ボスを倒すまでで約40~50時間あたり、というところだと思います。やり込みまで含めると、100時間以上かかると思います。ゲーム初心者かつ小学生だった自分には、かなり長い時間このゲームをしていたような覚えがあります…。

 システム面のことを言うと、まさにかゆいところに手が届く仕様。何度も見るうちに魔法エフェクトに飽きてしまう…と言う時は、Aボタンを長押しすることでスキップが可能です。戦闘時に前に選んだコマンドをカーソルが記憶しているので、ザコ敵戦などではわざわざ選び直す必要がありません。これによってテンポの良いバトルが楽しめます。そして何より、16種類もある魔法の属性が最大の魅力であり面倒くさいところです(笑)。選べる魔法が多いのは良いことかもしれませんが、いくらなんでも多すぎる!!というのが最初の印象でした。属性ごとに相性も設定されていますが、こんなものはじめから覚えられるわけがありません。そこで活躍するのが、戦闘中にLボタンを押すことで属性の相性を表示できる機能です。これを見れば、相性を覚えていなくても属性の関係が一目瞭然です。しかしやっぱり属性16種類は多いような…。その多すぎるところもまた魅力ですね!ついでにキャラクターレベルの上限も999と高すぎるものになっています。なぜこんなにレベルを上げられるのかというと…隠しダンジョン攻略のためです。やりこみ要素までたっぷりと用意されています。ストーリーは長めですが、独特な世界観とストーリーのテンポの良さ、親切なチュートリアルや操作方法から、RPGをあまり触ったことのない人でも楽しめるのではないかと思います。私は少々難易度が高いゲームだと思っているので、じっくりと根気強くゲームをする方にオススメだと思います。また、RPGをやり慣れている人でも、他のRPGにあまり見られない特徴が沢山あるので、新鮮な驚きが味わえるゲームだと思います。

 「コミュニケーションRPG」というジャンル名に表されるように、登場するキャラクターたちとの交流はもちろん、他のプレイヤーとの交流も、このゲームでは重視されています。通信モードを利用することによって他のプレイヤーの覚えている魔法を習得できたり、通信モード限定の施設を利用することによって主人公のステータスを上げたりすることができるようになっています。バーチャルコンソール版では通信機能が使えないので、通信機能を使わないと習得できない魔法については救済措置が取られています。その他、前述したストーリークリア後に登場する隠しダンジョンや習得魔法のコンプリートなど多くのやり込み要素があり、長くじっくりと遊ぶことができます。王道のRPGの流れに沿いつつ、その中に見える沢山の遊び心が楽しいゲームだと思います。

気になった方は、ぜひ遊んでみてください!